
最近移動が多くて疲れています。それもこれも、残された時間を少しでも多くグアテマラでのんびりするため。
この日はニカラグアのマナグアからホンジュラスのテグシガルパへ移動します。翌朝にはエルサルバドルへ行く予定なので、テグシガルパに着き次第、観光にも行ってきます。中米で一番危険と呼び名の高いホンジュラス観光です。
パナマからお馴染みのTICA BUSでテグシガルパへ(25ドル)。出発は朝の5時。
ここではホンジュラスのバス以外に、エルサルバドルと、昨日乗ってきたコスタリカのバスが発着しています。このとき出発を控えたバスが二台ありまして、一台には”エルサルバドル”と表示されていて、もう一台には”コスタリカ”と表示されていました。そして、僕はホンジュラスに行きたいのですが、”ホンジュラス”と書かれたバスはありませんでした。しかし出発時間はあと少し。係員に聞いてみると「右のバス(”コスタリカ”と表示されている)に乗れ」と……。
僕はこのとき不安で不安で仕方ありませんでした。というのも、昨日の夜に出会ったカナダ人のジョーから「バスに乗り間違えてコスタリカに向かってしまった」という冗談のような本当の話を聞いていたからです。ジョーはエルサルバドルに行きたかったのですが、間違えてコスタリカ行きのバスに乗ってしまい、昨日コスタリカからニカラグアまで戻ってきたところだったのです。
「まさかそんな初歩的な間違いを犯すわけないでしょ!」
と結構な勢いでバカにしてしまっただけに、ここで間違えてたら笑えないし、絶対にジョーに笑われる。
とりあえずバスに乗ってみることに。隣の席の乗客にも確認してみたところ、どうやらこのバスはホンジュラスに行くみたいです。行くみたいなんですが、「ジョーの件もあるしな……」と考えると、不安がなくなることはありません。
なので、隣の人には申し訳ないと思いつつも、出発の直前にドライバーにも再確認しておきました。
それでも出発してからしばらくはmaps.meとにらめっこが続きました。ちゃんとホンジュラスの方向に向かって進んでいるかを確認しないと不安がなくならなかったので。
まあこれでコスタリカ方面に向かっていたとしても、訳の分からない場所で降りることなんてできないんで、コスタリカまで行くしかないんすけどね。
そんな感じでジョーのおかげで無駄に心配してしまいましたが、無事にホンジュラスに向かっていることを確認することができると、そのまま深い眠りにつきました。朝4時半起きというのもありましたからね。
せっかく気持ちよく寝ていたのですが、国境手前の取り締まりで起こされてしまいました。
この検問が、これまでの旅人生の中でも結構ガチなレベルの検問でして、何を探しているのかわかりませんが、このおっさんに僕の大事なケツを揉みしだかれました。眠っている才能が開花してしまうんじゃないかってくらい、必要以上に揉みしだかれました。
ニカラグアのイミグレ。ニカラグアの国境では出入国どちらもTICA BUSの人がパスポートを集めて、手続きを済ませてきてくれました。
入国に14ドル、出国に8ドルも支払ったんですけど、果たしてそんな価値のある国だったのかどうか……。
こちらはホンジュラスのイミグレ。指紋をチェックの機械に指を置くように言われたのですが、その機械が驚くほど汚くて。おっさんの脂ギッシュの頭を擦り付けられた電車の窓とほとんど同じ状態でした。
汚かったので、そっと指をのせていたら、「もっと強く!」と叱られました。潔癖症の人は絶対にニカラグア〜ホンジュラス間の移動はできないと思います。
イミグレを通過した後、手を洗うためにトイレを探したんですけど、トイレがなかったんです。脂ギッシュな指をなんとかしたくて、申し訳ないと思いつつもバスの椅子に指紋が無くなるんじゃないかってくらいの勢いでこすりつけました。それでもやっぱり汚くて、手を洗えるまでは辛かったです。
午前5時に出発したバスですが、ホンジュラスのテグシガルパに到着したのは午後2時。2時間近く遅れての到着でした。
多くのバスはテグシガルパで最も危険と恐れられている”コマヤグエラ地区”という場所に発着しています。TICA BUSのターミナルも元々はそこにあったのですが、あまりにも危険な場所であるため、現在は郊外に移されています。そのため、このバスターミナルは旧市街のある中心地まで10kmくらい離れた場所あるのです。
安宿は”コマヤグエラ地区”にたくさんあるようなのですが、翌日も早朝に出発する予定なので今回もTICA BUSのホテルに泊まることにしました。
なぜか3人部屋。1泊20ドルも払ったのですが、シャワーは水しか出ませんでした。中米の国とはいえ、テグシガルパは標高1000mくらいあるので結構涼しいんです。夜なんかは特に。まさか水しか出ないなんて思わなかったので寝る前に浴びたんですけど、シャワーの後はしばらく震えが止まらなかったです。
テグシガルパ観光の中心となる中央公園までは、TICA BUSのターミナル目の前の道を走るこのミニバスで向かいます。片道11レンピラ(約50円)でした。
渋滞になることが多いらしいテグシガルパですが、日曜日だったこともあり道路はガラガラで20分くらいで到着。
右に見える立派な建物は旧大統領官邸。現在は何に使われているのかはわかりません。
カテドラル。もはやこの手の教会では僕の心を1ミリも動かすことはできませんね。これに似た教会を何個見てきたことか。
中央公園。こんなに大勢の人がいる中で、白人女性の自撮り棒の先に設置されたスマホを無謀にも盗もうとしたおばさんがいました。そして二人は殴り合いに……。最終的に泥棒のおばさんは警察に捕まっていました。
赤いノースリーブを着ているのがスマホ泥棒のおばさん。
このおばさんすごいんです。半端ないギャラリーの面前で、急に自分の乳房をさらけ出したのです。そして母乳を噴射しだしたのです。
これはさすがに日本で見ることはできない事件。おばさんの悍ましい姿を目にした瞬間、ホンジュラスという国がいかに危険な国かということを理解できたような気がしました。
幼い子がいる母ということをアピールすることで、許してもらおうというおばさんの作戦だったんじゃないかなと分析していますが、乳さらけ出すくらいなら捕まるほうを選びますよね、普通の女性だったら。ホンジュラスはなんて恐ろしい国なんでしょうか。
母乳事件以外にも、ホンジュラスという国の危険レベルを察知できるものがありました。泥棒が入らないように用いられる鉄針線。それが厳重すぎてすごいんです。
2階だけでは不十分なのか、3階にまで鉄針線が設置されているです。ホンジュラスは泥棒が多いんでしょうね。
そんな危険な国ホンジュラスにおいて、いつも通りカメラを首から下げて歩く僕。今回の旅で一度カメラを盗まれているにも関わらず。もはやバカとしか形容の仕様がないのですが、なんかチャレンジしたくなるんです。大学時代に化学を専攻していたからか、実験したくてうずうずしちゃうんです。
中央公園周辺の観光地と呼ばれるような場所には多くの警察が警備していることもあり、平和そのものでしたので事なきを得ましたけど。危険な出来事といえば母乳事件くらいでしたから。
ドローレス広場で子供たちがサッカーをしていました。学生時代サッカーを嗜んでいたこともあり、ちょっとだけ見学させてもらっていたら、めっちゃ「チーノ(中国人)」ってバカにされました。本当に子供って素直でかわいいですね。
見どころがほとんどないテグシガルパですが、ニカラグアからエルサルバドルに行くついでに立ち寄っただけだったのわりには、まあまあ面白い経験ができたんじゃないかなと思いました。危険とは聞いていましたが、本当に危険な場所(コマヤグエラ地区とか)に行かなければ、なんとか大丈夫そうな印象を受けました。
コメントを残す
コメントを投稿するにはログインしてください。