
スロベニア共和国。日本人にとってはあまり馴染みのない国かもしれません。
1992年にユーゴスラビアから独立した新しい国ではありますが、サッカーのW杯に出場するほどのサッカー強豪国として(僕の中では)知られています。
ブダペストからリュブリャナへ
列車で9時間以上かかるこの区間において、夜行列車というものは存在しません。そのため、昼の12時に出発して夜の9時頃に到着しました。
ロンドン時代に仲良くしてくれていた友人にスロベニアの方がいまして、その方の紹介で元刑務所だったという「ホステルセリカ」に泊まることにしました。
準備不足によりホステルの場所を調べずにリュブリャナに到着してしまった僕は、インターネットで場所を調べるために駅のマクドナルドへいきました。食べながら調べようとするも、インターネットが使えないという事態に気がつきます。
インターネットが使えることを確認してから購入するのがスマートな大人のやり方だと思いますが、どこの国のマックに行ってもネットが使えていたこともあって、完全に油断していました。
結局、マックの人にホステルの場所を紙に書いてもらい、歩いて行くことに。どうやら、かなり有名なホステルみたいです。駅からも近い場所にありました。
朝のホステル。ここが刑務所だったのです。僕の部屋はドミトリーだったので、残念なことにも普通の広い部屋でしたが、シングルやダブルルームになると鉄格子のドアがあって、刑務所の雰囲気を味わえるみたいです。
これがホステルセリカ。一応窓には鉄格子が付いていますが、完全にオシャレな建物になっていて、知らなければ誰も刑務所だったとは気がつかないはずです。 むしろ、これを見て「この建物は昔、刑務所だったに違いない。」なんてやつがいたら、是非お会いして友達になりたいものです。
ホステルの周りには変わった建物が多数並んでおり、スロヴェニア国民の芸術的センスを伺うことができます。
ダビデ像が設置された建物までありました。 ミケランジェロもびっくりです。
3月11日
実はこの日、2011年3月11日、日本で大地震が起こった日でした。
ホステルに泊まっていた外国人旅行者から地震のことを知らされ、すぐに日本へ電話しました。
後から聞いた話によると、地震直後の日本では電話がぜんぜん繋がらない状態だったみたいなんですが、なぜか普通に連絡をとることができました。そのお陰で、両親の無事をすぐに知ることができました。
この通り、スロヴェニアは何事もなかったかのように時が流れていたので、僕の中ではあまり実感を得ることができませんでした。もちろん大地震が起こったことはわかっていましたが、まさか津波によってあそこまで大変な事態になっていたなんて、この時は思ってもいませんでした。
この後もしばらくヨーロッパに滞在していたので、地震直後の日本の事情はわかりません。もちろん後から情報はたくさん入ってきましたし、ボランティアにも参加させてもらったので話としては色々と聞いています。ただ、僕はあの日、日本にいませんでした。
そんな僕が日本から遠く離れた場所で体験したこと。地震が起こったその日から、多くの外国の方が心配して声を掛けてくれたことです。異国の地で親切にしてもらえることの有り難味については、いつしかの記事で書いたことがありますが、この時ほどそれを感じたことはありませんでした。
ちょっと暗い話になってしまいましたが、大地震の日にここリュブリャナにいたこと、僕にとっては一生忘れることのないことなのです。このブログのコンセプトとはちょっと違う感じのテイストになってしまって申し訳ありません。
ちなみに、心配して声をかけてくれた外国の方々、前夜ホステルのバーで飲んでいた時には、誰一人として日本人の僕に声をかけてくれる人はいませんでした。
映画の時だけ優しくしてくれるジャイアンに心奪われるのび太の気持ちが痛いほどよく分かりました。
リュブリャナ城
リュブリャナ城へ行くためには、すごい傾斜の坂道を登っていきます。
坂道を登っていた途中、僕はとんでもない光景を目の当たりにしました。
なんと、アジア系のおばさんが用を足している場面に遭遇してしまったのです。上の写真を見てもらうとわかる通り、隠れる場所など一切ありません。そんな中、おばさんはしゃがみこんで可能な限り小さくなっていました。小さくなったおばさんから放出されたリポビ◯ンDのような色の水は、激流の如く僕の方へと迫ってきたのです。
その光景があまりにも衝撃的すぎて今でも忘れることができません。たぶん、坂が想像以上に過酷すぎておばさんの膀胱が限界を迎えてしまったのでしょう。
足腰が弱い人、お金を持っている人は、ケーブルカーで登ることもできます。おばさんもこれに乗っていれば…
リュブリャナ城に到着しました。おばさん事件が強烈すぎて、旅ノートには城について何も書かれていませんでした。
城からはリュブリャナの街を見渡すことができます。
のんびり
そのあとは、市場を散策したり、
川沿いのレストランで地ビールを飲んでみたり、
散歩をしてのんびりしました。
この日はクロアチア経由でセルビアへと向かいます。
なぜかこの周辺国の電車は落書きされているものが多かったです。治安は悪くないと思うんですけどね。
小洒落た街リュブリャナ。のんびり観光するにはおすすめの場所ですが、僕にとっては地震(と、おばさんのおしっこ)の思い出が残る、そんなセンチな気分になる街であります。
32日目:リュブリャナからザグレブへ!そのまま夜行列車でサラエボへ!
30日目:ブダペスト観光おすすめは?ブラチスラバから鉄道で移動!
リュブリャナの街を紹介する動画です。英語の勉強にもなるのでおすすめです!
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